ビジネスコラム

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マーケティング戦略立案の流れとは?手順と活用したいフレームワーク

コロナ禍で消費者の行動や市場が大きく変化する今、あらゆる企業がマーケティング戦略の見直しを迫られています。とはいえ日々の実務に追われ、マーケティングの戦略まで手が回らないケースが多いようです。 2019年の調査結果にはなりますが、マーケターに行われたある調査で興味深い結果がでています。マーケターのやるべき業務を聞いたところ、最も多い回答は「戦略立案」(75%)でした。一方で40%の人が「やるべき業務に時間を割けていない」と回答しています(※1)。 マーケティング戦略は、まずフレームワークと手順を把握して効率的に進めること!そこでマーケティング戦略立案の基本となる2つのフレームワークと、効率的な進め方を解説します。 [toc]

1.そもそもマーケティング戦略の定義とは?

マーケティング戦略の定義_みらいワークス まずは「マーケティング戦略」について、あらためて解説しておきましょう。どんな会社でも、自社製品やサービスを漠然とユーザーへ提供しても、効率が悪いですよね。売上もなかなか上がりません。ニーズのある顧客を見つけて、顧客の求めるポイントを訴求することで売上につながります。これがマーケティングの基本的な考え方。 ニーズの高い顧客に届けるには、例えば「ニーズの高い顧客はどの市場にいるか?」「ニーズの高い顧客にとって適正な価格やサービスは何か?」「競合より自社の製品・サービスを選んでもらうにはどうすればいいか?」といったことを見極める必要があります。こうしたポイントを明確にして、どんな施策をするか決めるのが「マーケティング戦略」です。 つまりマーケティング戦略はマーケティングリサーチから販売戦略、広告戦略といったビジネス全体にまつわる戦略とも言えます。  

なぜマーケティング戦略が必要なのか?

現在はSNSやYouTube、モバイルアプリなどの利用者が急増しています。マーケティングでもこうしたデジタルメディアを活用する「デジタルマーケティング」が主流。デジタルマーケティングはテレビや新聞などのマスメディアを使うより、低コストで効率的な点がメリットです。 ただしデジタルマーケティングと言っても、手法やツールの種類はさまざま。やみくもに取り組んでも、うまく行きませんので、事前にマーケティング戦略をしっかり練る必要があります。 さらに現在は、顧客のニーズや行動が変化するスピードも速まっています。例えばコロナ禍によって、非対面型ビジネスへのニーズが急激に高まりました。こうした変化が激しい時代だからこそ、軸となるマーケティング戦略が必須というわけです。マーケティング戦略があれば、状況が大きく変化しても、ビジネス課題のソリューションは見つかりやすいでしょう。

2.マーケティング戦略立案に必須のフレームワーク

効率よくマーケティング戦略を立てるために欠かせないのが、フレームワーク。業界や企業によってマーケティング戦略は違いますが、基本的なフレームワークはどんな企業でも活用できます! まずはプロのコンサルタントが活用するフレームワークの中で、最も基本となる「STP分析」と「4P分析」について事例を交えながら解説します。  

1)STP分析とは?解説と事例

STP分析とは_みらいワークス マーケティング戦略を立案するには、まず市場をよく分析して自社の置かれている状況を把握することが必要。これを実行するために役立つフレームワークが、「STP分析」です。 STPはセグメンテーション、ターゲティング、ポジショニングという3つのステップがあり、それぞれの頭文字から「STP分析」と呼ばれます。アメリカの経済学者フィリップ・コトラーが提唱したもので、世界に普及しているフレームワークです。

①セグメンテーションで、市場を細分化する

まず市場をいくつかのグループに細分化して、自社の製品やサービスのニーズが高いと思われるグループを大まかに決めます。一般的には消費者の居住エリアや年齢・性別・職業のほか、ライフスタイルなどの要素をもとに市場を細分化します。例えばコーヒーチェーンのスターバックスで言えば、「都市部」「若年層」「会社員」というように市場を細分化することが考えられます。

②ターゲティングで狙うべき顧客を明確にする

セグメンテーションで市場から絞り込んだグループの中から、より具体的なターゲットを見極めます。例えばニーズがあっても母数の少ないグループでは、売上にはつながりにくいですよね(あえてニッチなところを狙う戦略もありますが)。ターゲティングでは、ある程度ボリュームがあり、購買力があり、ニーズが高いという魅力的な顧客グループを探すのがポイントです。 スターバックスの事例なら「都市部で働く30代の営業マンで、商談や休憩で喫茶店をよく使う。収入はそれなりにあり、コーヒーの味や店舗のおしゃれな雰囲気にこだわる人」というターゲットが想定されます。

③ポジショニングで自社の立ち位置を決める

ターゲティングで絞り込んだ顧客に対して、自社の立ち位置を決めます。ここではターゲットとなる顧客に対して、自社と競合の違いや競合に負けない自社の強みなどのポイントを明確にします。スターバックスの事例で言えば、他のコーヒーチェーンと比べて高級感やホスピタリティ、居心地の良さを重視している点が他社との違いと言えます。 STP分析は、市場や競合などマーケティング戦略を立てる上で必要な情報を整理できるのがメリット。理論的なマーケティング戦略を立てる上で、欠かせないフレームワークです。  

2)4P分析とは?解説と事例

4P分析とは_みらいワークス 具体的なマーケティング戦略や施策を立てるフレームワークとしてよく知られているのが、「4P分析」です。これはアメリカのマーケティング学者「E.J.マッカーシー」が1960年に提唱したフレームワーク。4つの項目がいずれもPで始まるので「4P」と呼ばれます。

4P分析の項目

  • Product(製品・サービスの内容)
  • Price(価格)
  • Promotion(販促チャネル)
  • Place(販売場所、つまり流通チャネルのこと)

4つのPはいずれも、マーケティング戦略を立案する上で外せないポイント。4Pを分析すれば「どんなサービスを、どんな価格で、どんな販促手法で、どんな流通経路で」ということが明確になります。4P分析によって、マーケティング戦略全体が決まるという考え方です。 例えば、新発売するエナジードリンクのマーケティング戦略を事例に考えてみます。Productでは自社製品であるエナジードリンクがどんな成分や味で、どんな時に有効かを明確にします。また製品のパッケージデザインもProductに含まれます。Priceでは、エナジードリンクの場合「機能を高めて高価格にするか、買いやすい低価格にするか」などの戦略を決めます。 Promotionではどんな媒体に広告を載せるのか、広告ではどんな点を訴求するか、といったことを決めます。エナジードリンクならテレビCMをどの時間帯に出すか、どんなタレントを起用するかなどの戦略ですね。Placeは提供場所、つまり流通チャネルのこと。エナジードリンクなら、あえて「自動販売機のみ」「コンビニ限定」など販売場所を絞る事例もあります。

4P分析の進化系とは?

実は「4P分析」が生まれたのは、今から約70年も前。現代のビジネス事情とはだいぶ違いますよね。そこで最近は現代にあうように4Pに3つの要素を加えた「7P分析」というフレームワークもあります。 7P分析では4つのPに加えて、以下の3つのPで始まる要素が加わります。

  • Personnel(人 = 接客サービスの質を上げるなど)
  • Process(プロセス =キャッシュレス決済など)
  • Physical Evidence(物的証拠 サービスの安全性を保障するデータや証明書など)

  なお、4Pは全てサービスを提供する企業側の視点です。一方で最近は顧客目線に立ったマーケティング施策が注目されています。例えば製品の機能が高くても、顧客が普段使わない機能ばかりなら訴求ポイントにはなりません。そこで顧客目線で4つの項目でマーケティング戦略を決める「4C分析」というフレームワークもあります。

4C分析の項目

  • ・顧客価値(Customer Value)
  • ・経費(Cost)
  • ・顧客利便性(Convenience)
  • ・コミュニケーション(Communication)

マーケティング戦略の立案と言えば「4P分析」が基本ですが、「7P分析」や「4C分析」といった進化系フレームワークもビジネスにあわせて活用しましょう。  

3.マーケティング戦略立案に必要な7つのステップ

STP分析や4P分析などのフレークワーク単体では、マーケティング戦略は作成できません。実際にはフレームワークも組み込みながら進める必要があります。ここではマーケティング戦略を立てる7つのステップについて、解説します。 マーケティング戦略のステップ_みらいワークス  

1)マーケティングリサーチ

市場や顧客をただ想像するだけでは、計画が現実とかけ離れてしまいます。理論的にマーケティング戦略を立てるには、まずデータを収集する必要があります。 最近ではWeb上でアンケートを行い、消費者や顧客からデータを集めるマーケティングリサーチが主流。今後開拓できる市場があるか?どのくらいの市場規模か?競合はどこか?などを把握します。   

2)セグメンテーション(STP分析)

マーケティングリサーチで得たデータをもとに、市場を細分化(セグメント)。会社として狙うべき顧客のグループを絞り込みます。  

3)ターゲティング(STP分析)

セグメンテーションで絞り込んだグループをもとに、ターゲットを決めます。ターゲットをより具体化するために、「ペルソナ」という架空の人物像を作成する手法もあります。  

4)ポジショニング(STP分析)

数ある製品やサービスの中で自社を選んでもらうために、ターゲットにあわせて競合との違いや強みを明確にします。ポジショニングでは提供する商品やサービスだけではなく、会社の理念やブランドとの整合性も重要なポイントです。  

5)4P分析

STP分析でターゲットとポジションが明確になったら、4P分析で具体的なマーケティング計画を決めます。  

6)目標値の設定

マーケティング戦略が成功したかを検証するには、目標値を設定する必要があります。最終目標は売上金額を設定することが多いのですが、それだけでは施策ごとの成功・失敗を見極めるのが難しいですよね。そこで目標の達成度合いを見るために、KPIを設定しましょう。例えばWeb広告のクリック数などをKPIに設定するケースもあります。 計画に基づいてマーケティング施策を実行します。マーケティングでは、実行後の効果測定も重要。計画で設定した目標を達成できているか確認して、未達成なら改善点を洗い出し計画を修正しましょう。  

4.まとめ

多くの企業では、マーケティングにかけるコストや社内リソースが限られていることがほとんどです。こうした状況で戦略を持たないままマーケティング施策を進めるのは危険。「せっかくコストをかけたのに効果が全然なかった」ということになりかねません。 効率よく成果を出すために、フレームワークを活用したマーケティング戦略が欠かせません。

(株式会社みらいワークス Freeconsultant.jp編集部)

出典 ※1:マーケターの4割以上が重要業務に時間を割けていない実態(ITmedia マーケティング) https://marketing.itmedia.co.jp/mm/articles/1912/27/news080.html

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