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社内稟議とは?稟議書が通りやすい人の特徴や書き方のポイントを解説

新規事業の立ち上げやサービスや製品の購入を行うとき、必須となるのが社内稟議。目的や効果、かかる費用などをまとめ、決裁者に承認を得る必要があります。 しかし若手社員が大きなプロジェクトの稟議を上げるとなると、なかなか決済が下りないことも。こういったケースでは、内容自体に問題がなくても書類の書き方や出し方に問題があることも多いのです。稟議の意味や目的をあまり考えず、形式的に文書を作成している方も多いのではないでしょうか? スムーズに社内稟議を通せないと、業務効率が落ちるだけではなく自分がやりたいプロジェクトを実現できず将来のキャリアにも影響します。そこで社内稟議が持つ意味を解説した上で、上司や経営層にすんなり決裁してもらうコツをまとめました。 [toc]

1.社内稟議とは?意外と知らない基礎知識

社内稟議とは?意外と知らない基礎知識_みらいワークス

1)社内稟議の意味

社内稟議の意味を正確に知らないという方がほとんどではないでしょうか。社内稟議とは、企業などの組織内での活動に対して、上司や経営層に承認してもらうこと。予算や規模が大きくなれば、課長から部長、というように複数人の間で順に決裁が行われます。 新規事業プロジェクトを立ち上げる場合、コストや人材などさまざまなリソースが必要となります。企業としてこれらのリソースに見合うリターンがあるのか、事業戦略にマッチしているか、リスクが大きくないかといった経営面での判断が必要となります。 しかしあらゆる事項を決める度に管理職や経営層を集めて会議を行うのは、効率的ではありません。そこで全員で会議をする代わりに文書を作成して、課長・部長・役員・という流れで回覧、決裁してもらうことが社内稟議の目的です。 複数人がそれぞれの視点でチェックするため、課題を洗い出しやすい点が社内稟議のメリット。また決裁が下りれば社内で正式にGOサインが出たことになりますので、他部門から協力を得やすくなるメリットもあります。

2)社内稟議の種類

社内稟議は大きく「契約稟議」「購買稟議」「採用稟議」という3つの種類に分かれます。

(1)契約稟議

外部企業と業務委託契約を結ぶ場合など、他社と契約を締結するときに上げる稟議のこと。稟議書とあわせて契約書の原案や契約先企業の与信情報などもそろえて稟議に回します。

(2)購入(購買)稟議

製品やサービスを購入するときに上げる稟議のこと。購入費用によって、決裁者が変わります。稟議書とあわせて、製品やサービスの詳細がわかる資料や見積もりをそろえて稟議に回します。

(3)採用稟議

社員採用にあたって採用活動を始めるために上げる稟議のこと。職種や求めるスペックのほか、人材紹介会社や採用広告にかかるコストも含めて稟議に回します。

3)社内稟議と決裁の違い

社内稟議と決裁、意味は似ていますが厳密には違いがあります。最もわかりやすい違いは「立場」と「承認する役職者の人数」です。 もともと「稟」という字には「申し出る」という意味があります。つまり社内稟議は申請する側の視点。担当者から見て、管理職、さらにその上の経営層という流れで複数人に承認してもらうという意味です。一方決裁とは決裁権のある役職者の視点。下から上がってきた申請を承認するという意味があります。

4)社内稟議の手法

少額の購買稟議ではメールや口頭、ビジネスチャットなどを使うこともありますが、稟議書という書類を作成してやり取りするのが一般的です。しかし最近はテレワークや在宅勤務の普及によって、書類をデジタル化しクラウドで管理する企業が増えています。 しかし2020年に行われた調査によると、東京都内のテレワーク導入企業の約3割がいまだに紙ベースで社内稟議が行われています(※1)。他の業務はクラウド対応していながら社内稟議だけはわざわざ出社して対応するというのは非効率ですし、テレワークの意味がありません。 そこで最近注目されているのが、デジタルで社内稟議を回すワークフローシステムです。ワークフローシステム上で申請すれば自動で権限を持つ承認者に回覧され、決裁が下りれば申請者に通知がきます。こうした機能以外にも、いつどんな社内稟議が通ったのか検索できる機能があるシステムもあります。最近はクラウドタイプで安価に導入でき、使い方も簡単なワークフローシステムも増えてきました。 ただしワークフローシステムで社内稟議を回すと、新たな課題も生まれます。若手社員の場合「権限を持つ承認者に口頭で説明できない」「書き方を他の人に相談できないので、書類作成がうまくいかない」といった悩みもあるようです。テレワークやクラウドツールの導入でオフィスに人が集まる機会が減る中、ワークフローシステムに対応した社内稟議のやり方が求められています。 新規事業のプロ人材活用

2.ワークフローシステムで社内稟議を通りやすくする方法

ワークフローシステムで社内稟議を通りやすくする方法_みらいワークス 社内稟議がスムーズに通るかどうかは、2つのポイントがあります。実は意外と見落としがちなのが、誰が稟議書を作成して提出するかという点。同じような内容でもある人が作成した稟議書は通りやすく、他の人が作成した稟議書は何度もダメだしされるケースもあります。 2つめはやはり稟議書の書き方。承認者が理解しづらい、納得しづらい書き方では当然ながらスムーズに通りません。ここでは、この2つのポイントに分けて、具体的なコツを解説します。

3.社内稟議が通りやすい人と通りにくい人、3つの違いとは

社内稟議が通りやすい人と通りにくい人、3つの違いとは_みらいワークス 例えば新規事業のプロジェクトについて申請する場合、上司や経営層はプロジェクト内容やコストとあわせて、「申請者にプロジェクト管理ができるか」という点もチェックします。内容が素晴らしくても、「この人に任せるのが心配」と思われてしまったら稟議は通りません。 ワークフローシステムでは対面しないまま社内稟議を上げるので、人柄などをアピールしづらいので要注意。ここではワークフローシステムでも社内稟議にスムーズに通る人の3つの特徴を解説します。

1)実績を重ねて信頼を高めている

「この人ならプロジェクトを任せられる」と思わせるにはやはり信頼が求められます。信頼を得るために必要なのが実績。プロジェクトのテーマと関連したビジネスの実績やプロジェクトマネジメント経験などがあれば、信頼につながります。 若手社員でまだアピールできる実績が少ない場合は、周囲の人材や取引先の使い方がポイント。例えば社内で信頼の厚い人材や、豊富な実績を持つ外部人材をプロジェクトメンバーに入れるのも有効です。 また業務のスケジュール管理ができているか、社内で円滑なコミュニケーションをとれているかといった点も信頼性に影響します。普段の業務に対する姿勢やビジネスマナー、コミュニケーションが影響すると考えましょう。

2)根回しや事前調整を行う

社内稟議では複数人の承認を得る必要があります。しかし新規事業など会社として大きなチャレンジをするとなると、反対意見をもつ人も出てきます。また導入する技術や機能の理解度も人それぞれ。こうした中で何の準備もせずワークフローシステムで申請しても、途中で誰かがに却下されてしまいやすくなります。 申請前にそれぞれの承認者にあわせた説明を行い、承認者の疑問や心配ごとを洗い出しておきましょう。テレワークなどで対面する機会が少ない今こそ、こうした根回しや調整がより重視されています。

3)稟議に対する強い熱意を伝える

難易度が高いプロジェクトや規模の大きなプロジェクトでは、申請者のスキルだけではなく熱意や主体性も大切です。特に若手社員の場合、「会社をよりよくしたい」「自分自身を成長させたい」という熱意が上長や経営陣の心に響くこともよくあります。 しかしワークフローシステムを使って申請する場合、こうした熱意は意識しないと伝わりません。直接対話する機会を設けるなどして、熱意を伝えるよう工夫しましょう。

4.社内稟議がスムーズに通る書類の書き方4つのポイント

社内稟議がスムーズに通る書類の書き方4つのポイント_みらいワークス 社内稟議を通りやすくするもう1つのポイントが稟議書の書き方。稟議書には他の書類と異なる書き方のコツがあります。ここでは若手社員がまずおさえたい4つのコツを解説します。

1)まず結論を伝える

上司や役員などの承認者は、日々多くの稟議書に目を通します。そのため何の稟議かわかりづらい稟議書は、読むのに時間がかかるため敬遠されがちです。よく読まれないまま却下されてしまうケースもあります。 承認者に稟議内容を正確に伝えるためにも、まず稟議書のタイトルや冒頭で結論がわかるような書き方を心がけましょう。そのほかの詳細は、書類の本文にて項目を分けて解説すればわかりやすくなります。 例文 ・2022年度事業計画にある「××」新規事業立ち上げについて

2)具体的なメリットやリターンを書く

承認者が気がかりなのは、経営にどのような効果やリターンがあるかという点。ここでのポイントは数字の使い方です。言葉だけでは抽象的になりやすいため、数字を記載するとより具体的にメリットやリターンが伝わります。また金額より「〇%向上」と書く方がより効果が高く見えるケースもあるため、数字の使い方も考えたいところ。なお数字を記載する場合、算出した根拠が求められますので元となる解説資料を添付しましょう。 例文: ・新規事業によって前年比●%売上を見込む ・システム導入によって、社員の残業時間を●%削減する

3)承認されないことによるリスクにも触れる

規模の大きなプロジェクトを申請する場合、まとまった費用がかかることもあり一部の経営層からは反対意見が出ることも。こうしたケースに備えて、承認しないことで会社に生じるリスクに触れるのも書き方のコツ。例えば新規事業立ち上げの場合、例文のようにこのまま既存事業を続けるだけでは売上が伸びないことなどを記載しておきましょう。ただしリスク説明がネガティブになりすぎないよう、言葉を慎重に選びましょう。 例文: ・既存サービスでは機能を拡充しても売上が毎年●%減少すると予測 ・競合他社はすでに××事業に進出し多角的経営に乗り出している

4)懸念事項を洗い出し、対応策も記載する

新規事業やDX推進など会社として新たなチャレンジを申請する場合、「本当にうまく行くのか、リスクが大きすぎるのではないか」という懸念が生じるのは当然です。こういった申請では、稟議書を作成する前に想定される懸念事項をつぶしておくことが大切。懸念事項を洗い出した上で、対応策をまとめ書類に記載しましょう。 とはいえ若手社員がひとりであらゆるリスクを洗い出すのは難しいでしょう。ここでもポイントは周囲の人材の使い方。複数メンバーで多角的に懸念事項を洗い出すことをおすすめします。またリスクマネジメントや新規事業の経験の豊富な外部人材に助言を求めるのも有効です。 例文: ・市場変化によって新サービスのニーズが低下した場合は、既存事業との統合も検討する

5.まとめ

新たなプロジェクトを立ち上げる上で、障壁となりやすい社内稟議。うまく通らないときは、そもそも社内稟議の意味や本来の目的を整理することが第一歩。なぜ必要かをよく理解した上で臨みましょう。 ただし、社内稟議を通すのにはやはりポイントがあります。まずは申請者自身のイメージ戦略が大切。どんな業務でも丁寧に対応するなど、普段から信頼を得ておきたいところ。事前の根回しができるよう、社内のコミュニケーションも日ごろから積極的に取り組みましょう。また実際に申請するときは、熱意のアピールも効果的です。 もうひとつのポイントは稟議書の書き方。読みやすさに配慮した上で、リターンやリスク回避策など経営層が知りたいことを記載しておくことが重要です。とはいえ若手のうちはひとりでは必要事項を網羅できません。社内外の人材をうまく活用して、説得力のある稟議書に仕上げましょう。 社内稟議は将来のキャリアも左右する重要な業務。自分のやりたいビジネスにチャレンジできる可能性が広がります。若手のうちから社内稟議のコツや周りの人材の使い方に慣れておくと、将来大きな強みになるはずです。

(株式会社みらいワークス Freeconsultant.jp編集部)

新規事業のプロ人材 出典
※1:緊急事態宣言下でも稟議申請・決裁は31.4%が「紙」で実施!約4割が「そもそも在宅では稟議不可」など紙媒体の課題噴出(ワークフロー総研)
https://www.atled.jp/wfl/article/68/

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