Via Mobility Japan株式会社様
活用事例

Vol.2 会社も社員もフリーランスのプロ人材も
     ハッピーにする人材活用のポイントは
      「妥協なき人材採用」と「業務の線引き」

Via Mobility Japan株式会社

担当者名:CEO 西島洋史 氏
慶應義塾大学卒業。本田技研工業株式会社、ボストン コンサルティング グループ(日本、インド、シンガポール事務所)を経て、2016年から2020年までシンガポールのテクノロジー企業Grabに在籍。CEOオフィスの立ち上げ、最大市場のインドネシアにおける配車アプリ事業責任者、ドライバーアプリのプロダクト責任者、安全・品質関連のプロダクト・オペレーション責任者などを歴任。2020年4月からVia Mobility Japan株式会社に参画。

※役職は、インタビュー実施当時(2022年1月)のものです。
Via Mobility Japan(ヴィア モビリティ ジャパン)株式会社

https://viajapan.jp/
米国に本社を置くVia Transportation, Inc.(以下「Via社」)の日本法人として、2018年に設立。TransitTech(トランジットテック)のパイオニアであるVia社は、モビリティサービスに関する最先端のテクノロジーを有し、スマートフォンによるバス・タクシーのオンデマンド予約受付や、配車・ルート設計の自動化のためのソフトウェアを提供。世界各国の公共交通機関、民間交通事業者、タクシー会社、自治体、民間企業、教育機関をはじめとする数多くのパートナーに採用されている。Via社・伊藤忠商事株式会社・森ビル株式会社の合弁企業として設立されたVia Mobility Japan(以下「Via Japan」)は、Via社のシステムの提供を主な事業としている。日本市場においても、伊藤忠商事の社員向けオンデマンド型乗合サービス、株式会社日の丸リムジンの配車業務効率化に向けたパートナーシップなど、案件の立ち上げを精力的に進めている。

Via Mobility Japan株式会社は、2019年より日本でのビジネスを本格展開しています。現在は自治体や交通機関、民間企業や教育機関など、幅広いパートナーにシステムを提供しており、多様な交通システムの最適化に貢献。そのビジネスを伸展させています。

スタートアップの急激な成長には現場の人材不足がつきものです。同社も例外ではありませんでしたが、人材採用に妥協しない同社では社員採用に数カ月の時間を要することも。その状況を「救った」のは、フリーランスとして活動するプロフェッショナル人材の活用でした。

後編では、Via Mobility Japan株式会社CEOの西島洋史さんに、フリーランス人材の活用がもたらした効果や、優秀なプロ人材の力を最大限活用するためのポイントについて、お話をうかがいました。

ビジネス成長のプレッシャーに負けず、人材採用の方針を貫くことが重要

フリーランスのプロ人材と正社員採用の人材選定のポイントに違いはありましたか?

現在、当社Via Mobility Japan株式会社(以下「Via Japan」)のカスタマーサクセス業務と採用業務にあたっていただいているプロ人材の2名は、それぞれみらいワークスから最初にご紹介いただいた1人目で採用を決めました。それだけ優秀なプロフェッショナルをご紹介いただけたことに感謝しています。

社員採用にあたってはスキル面ももちろん重要な要素ですが、自社のカルチャーにフィットするかどうかも見過ごせないポイントです。当社の社員採用において、「Via社のカルチャーにフィットする人材である」という点は、おそらく最も妥協しない項目の一つに挙げられるでしょう。ただ、フリーランスのプロ人材の方に一時的に入っていただく場面では、話が少し異なります。

カルチャーフィットにもいくつかの要素があります。一つは、ベンチャー、スタートアップといわれるような会社・業界のスピード感で働けること。それから当社はグローバルの企業ですので、バイリンガルカルチャー、グローバルカルチャーで働けること。そして、採用する企業にユニークなカルチャー、その会社独自のカルチャーにフィットすること、といったものです。

当社でいえば、最後の「Via社独自のカルチャーへのフィット」は、フリーランスのプロ人材の方に関しては妥協することができます。冒頭の2つ、スタートアップのスピード感と、グローバル企業のカルチャー理解がそろっていれば、即戦力になっていただくことは可能であると考えるからです。スタートアップのスピード感は、慣れていない方が初めて仕事するとなると、それまでのご経験とのギャップがストレスになってしまうこともあると思います。
フリーランスのプロ人材を上手く活用しながら、正社員の採用を進める重要性について、お考えをお聞かせください。

ベンチャー企業やスタートアップは、人材の採用で困ることが少なくありません。私自身も海外でのスタートアップの経験が長いので、「ビジネスの成長に合わせて、妥協してでも今とにかくポジションを埋めなければ」と採用するケースも理解できます。

会社が急成長していく過程で、本来だったら採用しないようなポジション・人材でもとりあえず採用してしまうケース、本来だったら業務をきちっと整理したうえで必要最低限の人材を採用すべきところを、時間がないので考えるのを放棄してとにかく採用に走るケースなどは、“スタートアップあるある”ともいえると思います。でもそういう採用をしてしまうと、会社の急成長の過程で不必要に人員がふくれてしまいます。

そして、会社が成長していくにつれてその成長スピードが速くなったときに、妥協して採用した人材の成長スピードが会社のそれについていけなくなると、その人材にスポットライトが当たらなくなり、会社の中でハッピーにならなくなってしまいます。

加えて、会社が成長すると優秀な人材が高い給与でどんどん入ってくるので、そこでのギャップも生じます。最悪の場合、社内で古参組と新参組の軋轢が生じてしまうことも。やはり、妥協して採用しても、良いことは一切ないのです。

当社では、採用とカルチャーのつくり方にぶれない軸が設定されているので、選択肢は自然と狭いものになりますが、ビジネスの成長のプレッシャーに負けず、人材に対して確固たる方針をキープできるかという点は、本当に重要な部分です。そのために、フリーランスのプロ人材の方にスポットで活躍いただく事が重要になってくると思います。

プロ人材を有効に活用できるかどうかは、企業とプロ人材のニーズのマッチング次第

フリーランスのプロ人材を有効に活用するためのポイントを教えてください。

Via Japanでは、今回初めてフリーランスのプロ人材の方に入っていただき、窮地を救っていただきました。プロ人材の方にいていただけると快適ですので、「ずっといてくれたら」と感じることもあります。でも、本当に「ずっと」を続けてしまうと、企業とフリーランスの方がお互いに得をしないフェーズがくるのではないかと懸念します。
どんな業務も、一旦プロセスをつくったあとは、徐々に改善していくフェーズに移行します。そのフェーズで行うのは、その会社固有のカスタマイズなど、その会社固有の進化を追求する作業です。そこには汎用性がない部分も多くなるため、プロ人材の方からすれば、ご自身の貴重な知見や時間を、自身の成長にあまり関係がないことに投資するのかという疑問が出る。期間が長くなればなるほどこうした不安や疑問をお持ちになることがあるのではないかと思うのです。

そうしてプロ人材の方が、「本当はもっと汎用性のある経験を積んでいきたいのに」と考えるようになったとしたら、会社固有の進化を求めて仕事を依頼する会社側とはミスマッチが生じることになります。

そうなる前に、プロ人材の方にお願いするのは短期間に、お互いにメリットを享受し合える期間だけにとどめるのがお互いに幸せなのではないか——。そんな感覚をなんとなく持っています。これは、今当社で仕事をしてくださっているプロ人材の方がそのような態度で仕事をしているという訳ではなく、私自身が一般論として考えていることです。
フリーランスのプロ人材の方に参画いただく期間の見極めも重要という事ですね。

「必要なときに必要な方を採用し必要な力を借りられる」という点が、企業にとってフリーランスのプロ人材の方を活用する最大のメリットです。他方、フリーランスとして働いているプロ人材の方々も、企業に所属せず個人で独立してやっていきたいという方もいらっしゃいますし、次の就職先を探すことも視野に入れながら仕事を引き受けている方もいらっしゃいます。

それをふまえると、プロ人材の方を有効に活用するためには、企業とプロ人材の方の双方のニーズがうまくマッチングすることが重要で、企業としてはプロ人材の方に入っていただいた後も「ニーズがマッチしているか」を常にウォッチし見極めることも大事になってくるのではないかと考えます。

当社は社員採用を基本方針としていることもあり、基本的にはやはり、社員として迎えたいと思える方がいらっしゃるのであれば、社員を採用するのがベストな選択肢となるのではないかと思います。一時的ではない雇用を前提とする社員を採用すれば、その社員が積む経験がそのまま会社のノウハウとしての蓄積になります。社員を採用すれば、会社はその社員に投資をして、その社員にも会社に時間や経験を投資していただくことになりますが、それらの投資が最終的に会社のために使われることになるという訳です。

とはいえ、企業にとってやはり採用は難しいもので、妥協しないとなればなおさらです。「この方に社員として入っていただきたい」と思っても、当社を選んでいただけるとは限りません。そういう状況のなかで、即戦力のプロの方に入っていただくための方法として、みらいワークスのプラットフォームは非常に有用です。

フリーランスのプロ人材を活用するコツは「業務の線引き」

先ほど、「フリーランスのプロ人材の方をうまく活用するコツ」の一つは、参画いただく期間の見極めと伺いましたが、それ以外にありますでしょうか。

3つ挙げられるかと思います。
1つ目は、プロ人材の方にお願いすることと、達成してもらいたいことを、明確化すること。ここがふわっとしていると、入っていただいた後もふわっとしてしまうので、非常に重要なポイントです。
例えば当社のカスタマーサクセス部門のケースでは、「カスタマーサクセス業務におけるやりとりが、電話やSlackなど記録の残らない、または記録が検索しづらいものになっていることが多い」という状況がありました。記録に残らなければ、どのような問い合わせが多いか、何にどれだけ答えられているのか、といったことをまったく把握できません。

そこでプロ人材の方には、まずはこうした情報をとにかく見える化してほしい、次に見える化された中で対応すべきものに優先順位をつけ高いものからつぶしてほしい、とお願いしました。プロ人材の方は、お客様とのやりとりをZendeskというチケットのシステムへの移行を進め、この1年間それをずっと実行し続けてくださっています。

2つ目は、1つ目と対になると思いますが、社員がなすべきこと、そのジョブディスクリプションやスコープ、KPIを、プロ人材の方に入っていただくタイミングで明確化することです。プロ人材の方にお願いすることを明確化するということは、それ以外の、社員がなすべきことも明確になってないといけないからです。

実際当社では、プロ人材の方が入ってくださる前に、各社員や各チームがその段階で抱えていた仕事をすべて書き出し、「これは自分のチームの仕事」「これは本来カスタマーサクセスが担当するべきこと」と区分する作業を皆で実施して、カスタマーサクセス部門の担当業務とそれ以外のチームの担当業務の線引きをしました。こうして業務を線引きしておけば、「ここからここまでをあなたにお願いします」と、プロ人材の方に明確にお願いすることができます。

反対に、業務の線引きを明確にしておかないと、入ってこられたプロ人材の方もどこまで対応すべきかわからなくなりますし、仕事をお願いする社員のほうも「これもついでにやっといて」といった対応になりかねません。そうなれば、お互い不幸になってしまいます。

3つ目は、業務の線引きについてストレートに話をすることができる文化を社内につくることです。「これは私のスコープではないからこうすべきですよね」という話を、愚痴ではなく健全に話すことができるというのが大事です。その文化が形成されていないと、業務の線引きを業務の押し付け合いのようにとられてしまい、「あいつは働かない」「あいつはなんでもこっちにふってくる」といった話になりかねません。

この線引きは常に調整し続ける必要がありますが、当社ではそれは私の仕事として、プロ人材の方が入った後も続けています。

組織のスコープの線引きには、答えがありません。従来の日本企業的感覚からすると、「線を明確に引くよりも、ある程度あやふやにしておいて、みんなでうまくコンセンサスをとりながら進めたほうがうまくいく」「線引きよりも、みんなでワイワイガヤガヤしながらチームワークで事に当たるほうが向いている」と考える方もいらっしゃるでしょう。

でも、「あなたの担当範囲は、チームの担当業務は、ここからここまでです」というスコープだけは明確にしておいたほうがいいというのは、お伝えしたいです。正解かどうかは別として、線を常に引く。チームとチームの担当範囲の間に落ちるような新しいテーマが出てきたら、それをどこかに入れて線を引き直す。これを常に続けることが、人材活用の面ではとりわけ大切なのです。

プロ人材の力があれば、さらなる成長に向かう“発射台”を用意できる

繰り返しになりますが、優秀なプロ人材の方に、プロとしての仕事を存分にしていただけるかどうかは、仕事を依頼する企業が割り切って線引きできるかどうかにかかっているといっても過言ではありません。

すぐにでも人材が必要だというシーンでは、業務の線引きやお願いすることの明確化などをしている余裕もなく、「とにかく早く人を入れなければ」となることもあると思います。でも、業務範囲を明確にしておけるかどうかで、その後の効果はまったく違うものになるはずです。
とはいえ、私がこうしたマネジメントを学んだのは、海外企業のGrabでの経験が大きいです。日本人のようにお互いが相手に気を遣いながら、ボールが間に落ちないように積極的にボールを拾いに行く、お互いに声を掛け合う、という仕事の仕方は、海外企業では通用しづらい。チームと個人の業務の線引きとKPIが明確化されていないと業務が回らない組織の中で仕事をしてきました。繰り返しになりますが、この際の線引きには正解はないのですが、一旦線を引くということが重要です。この学びから、業務を整理して「ここからここまでお願いする」といった線引きをすることに抵抗がないということも大きいです。対して、コンサルタント時代にお付き合いのあった企業をみていて感じたのは、こうした業務の切り分けにはあまり慣れていらっしゃらないことも珍しくありません。業務の線引きをといっても、お困りになることもあるかもしれません。

そういう場面で、みらいワークスのような存在がプロ人材の紹介をとりもつだけでなく、業務整理のサポートにも入ってくださるのは頼りがいがあり、プロ人材の力を活用したいと考える企業の方も心強く感じられることと思います。当社も今回プロ人材の方に入っていただくにあたり、プロ人材の方と社員の業務の線引きや契約の内容についてなど、要所でみらいワークスの営業の方に相談に乗ってもらいました。

スタートアップは基本的には常に成長し続けますし、その成長に伴ってビジネスの質が変わっていったり広がっていったりするものです。したがって、業務も常に新しい業務が発生することになります。当社もそうですが、そのスタートアップが新しい領域のビジネスを手がけていれば、そこで行われる業務も、今この世に存在しているものから少し外れた、まったく新しい業務になる可能性があります。

そういう局面でプロ人材の方に入っていただければ、それまでのご経験やそこで得た知見に完全にはミートしていなかったとしても、そのとき入手し得る最高の経験・知見をもとにプロセスをつくり上げることができるはず。そのプロセスは、さらなる成長に向かう最高の“発射台”となります。

世界がめまぐるしく変わるなかで、企業にはさまざまなニーズが刻一刻と生まれます。そこでみらいワークスのようなプラットフォームがあれば、企業はプロ人材の方の力を借りやすくなりますし、フリーランスのプロ人材の方も希望されるスタイルの仕事を見つけやすくなって働き方の多様化にもつながりますよね。それは、とても大きな価値を生むものだと実感しています。

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